石鏡に住んでいると
人の優しさにホッコリする事が
とても多いです。
多少の失敗や無礼も
優し~く諭してくれて、
なかなか海女が上達しない
ワタシに対しては皆さん
「焦らんでエエ。
そのうち上手になるからな」
と応援して下さいます。
人の優しさ、寛容さに
「ありがたいなぁ~」
と眉毛の下がる毎日です。
ですが、
「そんなんじゃ、いかんぞ!」
と言って下さる方の存在も
またありがたいなと思うんです。
釣り船をやってらっしゃる
徳兵衛のおじさん
おじさんはよく港で漁師さん達と
酒盛りをしていて、
「お前も来い」と言われた時など
たまにワタシもお呼ばれしたりして
よく話すおじさんです。
漁師修業中の夫の事だけでなく、
海女になりたてのワタシの事も
いつも気にかけて下さって、
会うと色々とアドバイスをくれます。
そんなおじさんと今日、
酒盛りをしていた漁師さんらと
一緒にしゃべっていると
「リッチャンはお父さん(=旦那さん)が
稼いでくれるんやから、
海女さんは無理せず
ぼちぼちやればエエからな」
と言ってくれる
漁師のおじさんに対して
「ほんなんでは、いかん
あんたももっと頑張らねばいかんぞ」
と反論していました。
そこから二人でしばらく
やいやいと言い合い(言い方はキツイけど怒ってはいない)
が続きました(笑)
徳兵衛のおじさん曰く、
石鏡の母さん(=嫁さん)になったからには
海女としてしっかりとお金を稼いで
早く一人前になれるように
もっと必死にならなければいけないと。
『アンタには必死さがない!』
と言われてしまいました
海女漁がある日でも
「今日は、辞めておきます」
と言って網バラキをしていたり、
アワビが1個しか獲れなくても
「次は頑張る」とヘラヘラしている私を見て
ガツンと注意をしてくれました。
「そのままでいいんだよ」
と言って下さる方が
99%くらいいる中で
「もっと頑張りなさい」
と言って下さる
1%の方の存在。
どちらが良いという事はありません。
どちらも本当に、ありがたい。
どちらも相手を思う
優しさから出た言葉と
分かるので
特に後者については
たとえそう思っていても
どことなく気が引けてしまい
本人に言うのを
ためらってしまいがち。
だから「あえて言ってくれる」優しさが
本当に、ありがたいです・・・
確かに、ワタシ
「無理したらいかん」という
周りからの優しさに
甘えすぎているのかも。
無理をして周りに
迷惑をかけてはいけませんが、
出来る範囲でもっと一生懸命に。
やれる事がもっと増えるように。
体力作りや身体作り、
それに海女修業も
もっと必死になってやらなければ
いけませんよね。
気付かせてくれたおじさんには
感謝です!
いつも酔っぱらって顔赤いけど(笑)
本当にいい人
甘い言葉も辛い言葉も、
ひとつひとつ
自分の成長の糧に
していきたいですネ。