『アワビ漁は難易度が高い』
と、このブログでも
何度か書いているのですが、
実際どう難しいのか
想像出来ますでしょうか?
まずアワビのいる場所ですが、
彼らは本当に
身を隠す名人です!
天敵となるタコや人間が
なかなか見つけられない、
見つけても手が届かないような
奥まって狭い所に
隠れていたりします。
ワタシは難しい場所は分からないので
岩の上にポコンと乗っかった
おドジなアワビをGETしたり
たまに岩の下をヒョイと覗いて
運よくアワビをGETしたり・・・と、
完全に運任せな漁をしています(笑)
.
またかなりの吸着力で
岩にビタッとくっつくので
気配を悟られないように近付き、
一瞬の隙をついて
ノミで一気に起こさないと
獲れません!
失敗すれば身や殻を傷つけてしまい
売り物にならなくなってしまいます。
サザエやナマコは
意外と岩の上や
砂の上にコロンとしているので
素人でもそれなりに
獲れるのに比べて、
アワビは
『見つける難しさ』
『起こす難しさ』
の両方があるため
知識や経験、勘、センス、
息こらえの技術、ノミを使う技術、
遊泳力やスタミナ・・・などなど、
本当にたくさんのスキルを
必要とします。
先日もターコバアが
アワビのいる場所を
ワタシに教えようと
合図を送ってくれたので
近くで見学することに。
ところが
ターコバアの後を追いかけると
とんでもなく狭い岩の間に
スルッと体を滑り込ませ
逆立ちの状態で
下の方へ潜っていきます
ターコバアの足しか見えない状態。
身体が挟まらないかと、
見てるこっちはヒヤヒヤ
プハーーッと息を吐いて
海面で深呼吸すると
「ええアワビがおったぞ。
さ、獲ってきなさい」
と仰います
そそそそんな危なっかしい場所ッ
よぅ行かんッ
人一人ぎりぎり入れるだけの
隙間しかない場所。
万一、腰のウェイトが引っかかったら・・・
肩が挟まって抜けなくなったら・・・
即死です。
考えただけでも恐ろしい・・・・・
こんなアクロバティックな芸当が出来て初めて
ターコバアや他の海女さんのように
たくさんのアワビを
一人前に獲ってこれるようになるのか
と考えると、
先は長いなぁ~と感じます
本当に、『海女は命がけ』って
こういうことだなぁ~
教えてもらったあの岩場
入る勇気を持てるようになるまで
あと10年はかかりそう・・・