こんにちは、リッチャンです。
私のお気に入りの石鏡弁の一つ、
『ええようにしとく』
このフレーズは
ものすごく曖昧で、不明確!
「ええようにしとけよ」
「ええようにしとくわ」
ええように(=良いように)するって、
具体的に、なに!?
一体なにを求められているのか
こちらは全くつかめないので
言われるとハラハラします



海女さん同士、漁師さん同士、
石鏡の人同士でなら
相手の言っている事が
何となくわかるので
(あぁ・・・アレをこうしておけばいいのね
)

と、分かるみたいなのですが、
移住者、新米漁業者のワタシには
相手が何を求めているのか
さっぱり分からないので、
「え・・・?ど・・・えっ・・・??」
と、プチパニックです

段々と意味が分かってきた最近は
「ええようにする」
というのが、
『自分なりに考えて』
『最適な状態にしておく』
事だと分かりました。
正解はあるようで、無い。
っぽいです(汗)
そして
この「自分なりに考えて」
と言うのが曲者で。
自分なりに考えるためにはまず、
相手の言う『最適な状態』というのが
どういう状態を指すのか、
周りの人がその物、事を
普段どのように扱っているのか、
を知っていなくてはいけない
という事が分かりました。
あれですよね、
会社で働いている時も
営業の人に「至急、請求書作って!」
と前情報なしで言われても
「請求書って、いや、どこに?金額は?通貨は円?ドル?支払い条件は?
」

ってなりますよね。
「いつもと同じやつだよ!え、分かるでしょ?」
なんて言われた日にはもう
「はぁ?何十件取引あると思ってるのよ!知るかッ!
」

って、本当。ああ!思い出しただけで
イライライラ・・・

・・・・ 脱線しました

いや、でもそんな感覚です。
(落ち着いて?)
以心伝心、ツーカーの関係でなくては
成立しない方言なのです。
そしてそのためには
考えのベースになる知識、経験、
人間関係が、とても大事。
先輩海女さんに
「小屋をええようにしにいくぞ」
(海女小屋を良いようにしなくちゃいけないねぇ)
と言われて
「ああ、つまり、
海女小屋の周辺の草刈りと
冬に使う薪を集めに行くのと
小屋の中の整理整頓と
海女の道具を納屋にしまう
と、いうことだな
(=1日仕事だな)」

と分かるようになれば
一人前(?)です

分かるかいッ!





しかし、石鏡歴も2年以上となった今では
少しずつこの「ええように」が
分かるようになってきて
「ええようにする」
たったこれだけの言葉で
多くの事を伝えられるので
「結構、便利だな~
」


と思えてきて、多用しています(笑)
なんなら夫(名古屋生まれ・名古屋育ち)にも
使っています
(ドヤァ・・・!)

(うわぁ~ここぞとばかりに使ってるよ。うざっ!)
という夫の心の声が
洩れ聞こえそうですよ。
ただ、加齢とともに
代名詞(あれ、それ)での
会話ばかりになりがちで
物や人の名前が
パッと思い出せなくなってきた
石鏡のばあらにとって
「ええようにしとくわ」
というこの魔法の言葉は、
便利であると同時に
頭を使わなくなってしまう
ちょっと危険なフレーズだなぁと
最近つくづく思う、
ワタクシです・・・

そしてワタクシの小さな脳ミソも
確実に蝕まれている可能性が・・・
あ。元々か、それは。
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