こんにちは、
新米海女のリッチャンです!
さあ、突然ですがドラムロールをお願いしますよ?大ニュースです!
ダララララララ・・・・ダンッ!
なんとワタクシこの度、念願叶って、
【 マイ海女小屋 】
をゲットする事が出来ました!!
「海女小屋が欲しい」その訳は・・・?
ゲストハウスのお客様やお友達が石鏡に来てくれた時など、現役海女の私としてはやっぱり、海女の ” 非日常な日常 ” を見てもらいたいといつも思います。
ただ私が現在所属している海女小屋は船で漁に行く比較的レベルの高い海女さん達がいる海女小屋。部外者を連れてきておしゃべりが出来るような雰囲気ではありません。
海女小屋の目の前に漁場があれば小屋から海(ビーチ)へと来訪者をお連れできるのですが、船で漁に行くスタイルの海女の場合、漁場は日によって変わる為人に海女漁の様子を見せる事は出来ません。
そこでずっと「他の海女さんに迷惑がかからなくて、漁場が目の前にある・・・そんな自分の海女小屋があったらいいのになー」と思っていました。
でも、海女小屋って手に入れようと思って手に入るものではないんです。
海女小屋を手に入れるのは難しい
海辺に小屋を建てるだけなら可能です。
ですがそのエリアを縄張りにしている他の海女小屋の海女さん達との兼ね合いもありますし、海女小屋を建てる土地の所有者のこととか、近所に住んでいる人のこととか、色々気にしておかなくちゃいけないポイントがたくさん。
要はとっても『ややこしい』のです。
ところが、ひょんなことからすでに海女を引退した知人から「ワシの使ってた小屋、使いたかったら使ってもいいぞ?」と唐突に言われ、「えー!いいの?」と。
なんとすでに存在している海女小屋を譲って頂けることになったんです!!
自分の海女小屋なんて絶対に無理だろうと思っていたので、もう本当にビックリしました。
海女小屋を見に行く
「雨漏りするから、屋根を修理しなきゃ使えないだろうけどな」と言われていたので、どのくらい修理が必要かチェックをするために、数日後、小屋を見に行きました。
そして扉を開けてみてビックリ。
雨漏りって言うか…
屋根ないんですが!??
2年以上使われていなかった古いトタン屋根の海女小屋は、柱となる単管パイプも錆びてボロボロ、触ると崩れ落ちる有り様!
屋根のトタンはほとんど全部破れていて、中から綺麗な青空が見えます・・・
見るも無残な状況に一瞬言葉を失いましたが、しかしよく見ると小屋の中は広々としていて10人ほど座れそうです。
壁のトタンは錆びていましたが、それがすごく雰囲気があって、私が好きな『タイムトリップしてしまいそうな海女小屋』でした。
一緒に小屋を見に行ってくれた夫は小屋を見るなり、
「この小屋は手が付けられない。いつ崩れてもおかしくないこんなボロボロの小屋を直すのはお金の無駄だ。辞めた方がいい。もっと他に良い海女小屋がそのうち手に入るだろうから、それまで待った方がいい。」
と言います。
ですがこの時、私はもうこの海女小屋に夢中でした。
小屋の中をぐるぐる歩き回りながら、
(自分はここに座って、お客様はここに座って頂いて・・・)
(カマドの火でお湯を沸かしてコーヒーを入れて飲んだら美味しそう)
(天井のこの辺りに透明の波板を入れたら室内が明るくなるかな)
(10人くらいは入れそう。いつか海女の後輩が出来たら、5人くらい座ってもみんな十分なスペースがあるなぁ・・・)
と、次から次へ楽しい妄想が止まりません。
『絶対にこの小屋を綺麗にリノベーションして使いたい!』
表情の浮かない夫とは裏腹に、私の心はすでに決まっていました。
(②に続く)