海女日記 < 新米海女リッチャン >

都会のOLが海女に転身?!海女修行&漁師町ライフをご紹介します!

【久しぶり海女】ワカメ漁上手くいった話

こんにちは、

新米海女のリッチャンです!

 

やーっと始まりましたよ、海女漁2020(トゥウェンティートゥウェンティー)!

3月12日の今日。最初は4日の予定が悪天候を理由に10日になり、更に悪天候で2日遅れてのワカメ漁(やっと!)行ってきました。

待ちに待ったわー!!

 

昨年おやすみをしたワカメ漁のため、2年ぶりの漁となりましたが、今年はとても「上手く」行ったのでその内容をシェアしたいと思います。

 

ワカメ漁が成功したワケ

① 段取り

さて、今年はまず第一に準備の段階で上手くいきました。

漁場を2月の段階から1か所に絞り、そこのカマドの先輩海女さん達に前もって「ワカメ漁の時はそちらに行きたいと思うのでよろしくお願いします」と話を通しておきました。

そのため、漁が始まる前から道端で会うごとに「うちのカマドへ(火に)当たりに来いよ。遠慮しなくていいからな」と言って頂き、お互いに気分良く当日の朝を迎えられました。

 

また、採ったワカメをどう処理するかについても、夫やサチバアと事前に話をしておけたので、漁後のワカメの処理など非常にスムーズに行うことが出来ました。

 

一昨年は船の手配や漁場が直前まで決まらないやら採ったワカメの処理でクタクタになるやらで、本当、大変な目に合いました。

今年はそれらの反省を上手く生かして事前の段取りが出来ていたのが良かったと思います。

 

② 余力を残す

そして海女漁については、不慣れな漁場ではありましたが「7割までしか力を出さない(全力でやらない)」と決まていた為、自分のタンポ(浮き)に取り付けてあったスカリ(網袋)がいっぱいになった段階で漁を終了。

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ワカメ漁専用のタンポとスカリ


余力を残しておいたため先輩海女たちがワカメを陸に上げる作業を手伝う事も出来、非常に感謝して頂けました。

 

そして一番の違いは漁後のワカメの処理についてです。

一昨年まで刈り取ったワカメは全て天日干ししていましたが、今年は半分を生の状態で夫が販売(もちろん漁協に手数料を支払います)、4割を天日干し、残りの1割を湯通ししてから天日干しする『カットワカメ』を製造する用として処理。

 

その為、今回刈り取った約50キロ分のワカメの内、天日干しするワカメは20キロ程度で済み、作業時間が短縮され体力もあまり使わず済みました。

(このワカメの天日干し作業と言うのが地味に体に応えます。干している間はアドレナリンが出ているのか疲労に気が付かないのですが、作業を終えウェットスーツを脱いだ瞬間にドンッと疲れが来ます。そしてその後の記憶がいつも無いのです・・・)

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ワカメを干す係とワカメとメカブを切り分ける係が必要

 ③ ワカメを生のまま売ったこと

生のワカメは天日干しのそれと比べ値段は数分の1(酷いと10分の1!)と安いのですが、天日干しにすると少なくとも3日はそのワカメの世話をするために石鏡町内に居なければならず他の仕事を入れられないのですが、採ってすぐに販売し商品を手元から放してしまえば作業は1日で済むので、残り2日を別の仕事に充てられ効率が良いのです。

 

つまり仮に一度の漁でワカメ50キロを全て天日干しにし乾燥後の商品をキロ単価¥3000で売った場合、乾燥して重量が10分の1(=5キロ)になったワカメは¥15000で売れますが、3日で割ると日当は¥5000。安っ!!

日当¥10000にしようと思ったら100キロワカメを刈ってこないといけません。私のようなスタミナのない女性なら、100キロのワカメを刈って来て、更にそれを干して広げて端を処理して梱包して・・・なんてしていたら、確実に死ねます。

 

まぁ、だから去年はワカメ漁やらなかったのですが・・・

 

結果:漁後も元気いっぱい☆

今回の漁は本当に!何から何までスムーズで、帰宅後に料理をしたり掃除機をかけたり風呂掃除をしてしまえるほど体力が余っていたのは一昨年の事を考えるとまるで奇跡です!!

 

生ワカメの販売ルートを持っていた夫サマサマです。

あと、干し場を作ってもらったり船でワカメを積みに来てくれたりと今回はかなーり助けられましたので、寿司くらい奢らないとバチがあたりそうです。

 

 ・・・回転ずしでもいいかなぁ?

 

 

#海女 #ブログ