海女日記 < 新米海女リッチャン >

都会のOLが海女に転身?!海女修行&漁師町ライフをご紹介します!

オフシーズンの海女さん

 
 
 
こんにちは、リッチャンです。
 
 
 
 
2月です。
 
石鏡の海女は只今
 
オフシーズン!
 
 
 
 
ちなみに鳥羽市石鏡の漁期は
 
3月のワカメ漁を皮切りに
 
ひじき、フノリなどの
 
海藻シーズンから始まり、
(海藻採取も漁協組合員しか出来ません)
 
大体4月~9月中旬まで
 
アワビなどの漁があります。
 
それから冬の
 
10月から12月が
 
サザエ、ナマコの
 
シーズンになります。
 
 
 
 
では、今のこの時期
 
オフシーズン、
 
海女さん達は一体
 
何をしているのでしょう???
 
 
 
という事で今日は
 
私の周りの海女さん達の
 
オフシーズンの様子を
 
ご紹介します☆
 
 
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①漁師

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私を含め石鏡には5人、海女&漁師の嫁の
海女さんがいます。
夫を手伝い船に乗り、海女のシーズン中も関係なく
早朝から漁師の仕事をしながら
その後に海女へ行くタフな女性たちです。
 
 
②短期アルバイト

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一番多いのは、牡蠣屋さんのバイトです。
冬になると隣の浦村町では牡蠣養殖の
仕事がピークを迎え大忙し!
牡蠣を処理する仕事をして
お金を稼ぎます。
近隣のホテルへ仲居に行ったりする方もいます。
また漁師の家の「網捌き」のバイトを
する海女さんも結構います。
 
 
③家事

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普段忙しくて中々出来ない家の仕事。
オフシーズンだからこそ念入りに丁寧に。
母、妻、そしておばあちゃんとしての仕事も
大事です。
 
 
④自営業

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私も一応これに入ります(ゲストハウス・オーナー)。
あとはウェットスーツの仕立て屋さんをしていたり、
旅館や民宿の女将さんをしていたり、
仕入れた魚介類を加工して朝市で売っていたり。
色々です。
 
 
⑤休む

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年配の海女さん達はもう、
ひたすらオフシーズンを楽しんでいたりします。
旅行へ行ったり、毎日こたつで
テレビドラマを見ていたり、
普段が忙しいのでここぞとばかりに休みます。
 
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去年の出漁日数は、
 
人から聞いた話では80数日だったそうです。
 
私はその半分ちょっとくらいしか
 
出なかったような気がします。
 
 
 
シーズン中は基本的に
 
【 いつでも漁に出られるようにしておく 】
 
のが海女の日常。
 
当日の朝まで仕事の有無が分からないので
 
ぎりぎりまで戦闘モード、
 
おちおち休んでもいられません!
 
 
 
 
なのでオフシーズンのように
 
確実に漁がないという時期になると
 
みながそれぞれに考えて
 
「休む」「さらに稼ぐ」
 
決めているようです。
 
 
 
 
年間でも出漁日数が
 
100日も行かない海女漁。
 
石鏡はそれでも出日が多い方なので
 
余所の地域はさらに
 
漁の日数は少なめです。
 
一日当たりの稼ぎがいくら良いとは言え
 
これだけの日数しか稼げないのは
 
自然相手の職業ゆえに
 
痛い所です・・・
 
 
 
 
めちゃめちゃ獲って稼ぐ海女さんが
 
テレビなどでももてはやされますが
 
現実にはそのような方は
 
ほんの一握り。
 
氷山の一角でしかありません。
 
 
 
 
実際にはいくつもの仕事を掛け持ちして、
 
あるいは家族でなにか商売をしていたり
 
ご主人が安定した職業についていたりと
 
何らかの形で別口の収入があるのが
 
一般的な海女さんです。
 
 
 
 
一昔前までは
 
「海女だけで家族を養えた!」
 
と言える時代があったそうなのですが、
 
海の環境や世の中の流れが変わり
 
今ではそのようなケースは
 
非常に稀です。 
 
 
 
石鏡の人たちを見ていても思うのは
 
みなさん物凄く働き者だという事!
 
色々な仕事を掛け持ちしながら
 
地域の行事に参加したり
 
畑の世話をしたり、
 
常に動き回っています。
 
本人たちは気付いていないかもしれませんが、
 
このマルチタスク体力(スタミナ)
 
海女さんを支える『裏の能力』
 
なんだろうなと思います。