海女日記 < 新米海女リッチャン >

都会のOLが海女に転身?!海女修行&漁師町ライフをご紹介します!

どうせ3年後は・・・

 
地域おこし協力隊
 
 
現在、鳥羽市石鏡町では
協力隊員として
若い女性が
活動しています。
 
 
 
任期は基本的に2年から3年。
任期が終われば
国からの資金援助がなくなるので
それまでに
「その後どうやって食べていくか」
を考えなければいけません。
 
 
というのも、
協力隊の前提として
「その地域に定着・定住する」
という事も採用の際の
ポイントになっているからです。
 
移住・定住ありきの
地域おこし協力隊です。
 
 
先月の青峰山参り。

海女のお師匠・ターコバアに
「一代守り」を買う場所を教えるからと
案内されていた時、

「じゃあ、Aちゃん(=協力隊員)も呼んでくるね?」
と言って彼女の所へ向かおうとすると
「あの子は買わなくてもいい!」
と、ターコバア。
 
 
「???」
 
 
「あいら(あの子達)はどーせ3年後には東京帰るんやから、
ほんなモン買ってどないすんのや!」
 
 
 
「!!?」
 
 
 
ターコバアは決して
意地悪な方ではありません。
むしろむちゃくちゃ
優しくて親切な方です。
 
 
そんなターコバアが
こんな事を言いだすなんて、と、
耳を疑いました。
 
 
「一代守り」は
海女さんしか付けない特別なお守りです。
 
身につける人の身に
危険が起こる時には
持ち主の身代わりになる、
そういうお守りだそうです。
 
 
海女さんはこのお守りを一生身に付けます。
 
 
地域おこし協力隊として
鳥羽や海女をアピールするイベントを
精力的にこなしている2人ですが、
海女に行けない時があったり、
地元の大事なイベントに
参加できなかったり、
そもそも行事がある事すら
知らなかったり・・・
 
 
石鏡の人達と
まだちゃんと
コミュニケーションが
取れていない彼女たち。
 
 
道具の準備や行事の手伝いも
なかなかしに来ない2人に対して、
以前から地元の人の中には
協力隊の2人がいない所で
「あいらは本当に3年後石鏡に居る気はあるんだろうかねぇ?」
とわたしに聞いてくる人がいましたが
ここへ来て、
その不安をハッキリと
態度に出してしまう人が
現れてきてしまったようです・・・
 
 
特にターコバアは
わたしも含め、
新人海女3人の世話を
石鏡で一番焼いてくれてる方です。
 
協力隊の2人の世話も
人一倍してくれているので、
「こんなに世話をしてやっても、任期が終わったら居なくなってしまうんじゃないか」
と考え、
モヤモヤ、イライラ
してきてしまったんじゃ
ないでしょうか・・・
 
 
石鏡の行事やスケジュールは
地元の人との
コミュニケーションの中からでしか
基本的には把握できません。
 
なので、特に用が無くても
海女さんや漁師さん達と
毎日毎日、会っていないと
情報が入ってこないのです。
 
 
幸い(?)、私はヒマなので
ほぼ毎日、ターコバアや
他の海女さんと会ったり
漁師さんの小屋に遊びに行って
お仕事を手伝ったりして
石鏡の生の情報を仕入れる事が
出来ています。
 
 
もちろん、
移住の先輩である夫から
詳しい情報を入手することもできます。
 
 
というよりも、夫から
「移住後は出来る限り石鏡の人と行動を共にしろ」
と言われていたので、
あえて海女以外の仕事を
してこなかったのです。
 
 
しかし、
東京から来た若い女性2人。
 
まだ地元のルールや
流れが掴めていない内に
行政の仕事であっちへこっちへ
出かけていくので、
地元の人たちと
まだ信頼関係が築けておらず、
小さなミスコミュニケーションが
徐々に溝を作って行っているような
気がします・・・ショックあせる
 
 
正直ちょっと、まずいかも。
 
 
夫は、
「2人が自分で気付かないといけない。
あまり手伝いすぎない方が本人達の為。」
と言っていますが、
心配でつい、色々聞いた事を
教えてしまいますショボーンタラー
 
 
大丈夫かなぁ・・・
心配だなぁー・・・・・