私の暮らす、石鏡町の海女は
漁業者として
貝や海藻を獲って
生計を立てています
そんな私たちのような
『海女』とは別の
『観光海女』
と呼ばれる海女さん。
昔の衣装や装備で潜り
観客に普段は見る機会のない
「海女漁の様子を見せる」
デモンストレーションを
される海女さんです。
そんな『観光海女』というものが
一体どのようなものなのか、
ずっと興味があり
先日、ついに!鳥羽市にある
へ行ってきました!
正直に白状します。
ワタシ、実は
「観光海女って、楽そう。」
って思っていました
潜って何も獲れなくても、
観覧料でお金が入りますし、
磯場(獲物のいるポイント)を
覚える必要もないし、
波や海藻にもまれて
死にそうな思いをして
潜らなくていいし、
(いいなぁ~楽そうで)って、
思っていたんですよね。
でも
ミキモト真珠島の海女さんが
目の前で潜っているのを見て、
薄い磯着(いそぎ)だけを着て
ウェイトもフィンも付けず、
呼吸を整える時も慌てず美しく、
物を獲っては
観客に向かってニッコリ
なんて、
楽なわけないッ!
特にその日は
冷たい雨が降っている日で、
風も海水も冷たく
私が見に行った時間も午後3時頃。
もうすぐ日が暮れる時間です。
(絶対寒いよな~)と思いながら
海女のショーを見ていると、
目の前で潜っている
海女さん達への
同情・共感の気持ちが
沸々と湧いてきて・・・
やり方は違っても、同じ海女。
海に潜って、寒さに耐えて、
一生懸命頑張ってるんだ。
同じなんだ。
そう思ったら、
何だか目頭が
熱くなってきてしまって・・・
漁業者としての海女は
ストイックで、力強くて、
経験に裏付けされた自信に
満ち溢れていて、
見ていて本当に
「か、カッコイイ」
と思います。
でも
観光海女さんだって
鍛錬を積んだ美しい潜りで
たくさんのお客様に
感動と笑顔を提供してくれます。
『海女を見せる』
これは私達、漁業者側の海女は
なかなか出来ない事です。
その日は結局
1時間に1度のショーを
2回も見てしまいました。
海女にも色々なスタイルがあり、
どれが良いとか悪いとかではなく
それぞれがそれぞれの立場で
頑張っているんだな、と。
漁師の妻で、海女
旅館の女将で、海女
アイドルで、海女
写真家で、海女
デザイナーで、海女
日本全国、津々浦々、
みんなそれぞれの立場で
自分の個性を活かして、
自分のペースで、
自分らしく、
その土地に合った装備とルールで
海女をしている。
海女と一口に言っても
これだけ様々な生き方がある。
その多様性が
とてもイイなぁ〜と
いろんな生き方が出来る
海女って
やっぱり、イイ!と、
今回のミキモト訪問で
改めて感じました