海女日記 < 新米海女リッチャン >

都会のOLが海女に転身?!海女修行&漁師町ライフをご紹介します!

海女に行けない

こんにちは、新米海女のリッチャンです。

 

新米と言いつつもう海女5年目に突入してしまいました!

早いね〜時の流れは。

このままいくとあっという間におばあさんです。

可愛い海女のおばあさんになってやる☆

 

さて、全然更新できていないブログ!

たまに会う人に「ブログ書いてないやん」と怒られます。

「だって」「でも」と言い訳していますが、要はネタが無くて書いてないだけで。

 

と言うのも今年の冬磯、漁師の夫の仕事を手伝ってくれるはずのスタッフさんが急遽来れなくなってしまい、かわりにスーパーピンチヒッター・リッチャンが毎日網ばらきをすることに。

 

天皇陛下(現・上皇陛下)と同い年だから、わしも今年で引退したい」と言っていたサチバアですが、申し訳ないと思いつつ今年も網仕事を手伝って貰っています。

 

今年の冬はどこの漁師の家も似た様なものらしく、「網ばらきの人がいないから海女に行けないワ〜」と漁師兼海女のおばちゃん達はみんな嘆いています。

 

以前は仕事を退職したおじいさんや海女を引退したおばあさんが漁師の網ばらきを手伝ってくれましたが、最近ではお年寄りの一人暮らしを心配したご家族が家へ呼び寄せたり、足の不自由な方や痴呆症の始まった方などは老人ホームに入ってしまうケースも多く、網ばらき要員のお年寄りが町にいません。

 

特に石鏡で一番の海女と言われるサッコさん。

漁師の奥さんでもあるので、普段から旦那さんと一緒に船に乗って漁師をしたり、海女をしたりと毎日本当に忙しそうな彼女。

そんなサッコさんですら、今年の冬は漁師の仕事優先で海女に行けず、会うたびに「磯(=海女)行きたいね・・・漁師あるから行けないけどさ」と二人でため息をつきあっていました。

 

それが先日、網を多くやっていなかったようで漁師仕事が早めに終わったらしく、「今から行ってくる!」と久しぶりの海女漁に行けたサッコさん!

「いーなーいーなー」と羨ましがるワタシを置いて、「久しぶりだからちょっと緊張するわ。まずは体慣らしに、ね。」なんて言いながらニコニコと海女小屋にかけて行きました。

 

いくら今年はサザエやナマコが少なく「冬磯は儲からない」と言われていても、やっぱり性分なんでしょう、「海女行きたーい」と港の女性たちはウズウズしてしまいます。

それがおかずき(=上級海女)になれば尚の事。毎朝、浜で会うたびにサッコさんの顔がどことなく元気がないような、いつものハツラツとした感じがないというか、そんな気がしていました。

 

海女から上がって来たウェットスーツ姿のサッコさんに「どうやったー?」と聞くと、「さーむいわッ!」と両腕を震わせて凍えるポーズをしていましたが、目はキラキラと嬉しそうでした。

 

水温が下がればその分海での仕事は体力的にキツくなりますが、水温が下がると穴から這い出して来る単価の高いナマコが獲れるので収入は上がります。

 

「ナマコ出てきたよ」と教えてくれる海女さん達の話を聞き、日に日に下がる気温を肌で感じながら(今日の水温はどのくらいかな・・・)と想像して、早く私も磯へ行きたい!とサチバアや夫に訴えています。

 

そろそろ、本当に、行きたいよな〜。