海女日記 < 新米海女リッチャン >

都会のOLが海女に転身?漁師町ライフブログ

【海女英語】「カマド」って英語でなんて言う?

【海女英語】「カマド」って英語でなんて言う?

 

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こんにちは、

新米海女のリッチャンです。

 

訪日外国人向け、インバウンド専用の海女小屋を作ったぞー!

やっほーい!!とテンション上がっていた私でしたが、最近ずっと海外からの来訪者と会っていません。

コロナめ・・・(T_T)

英語が喋れなくてイライラ・・・ちょっと喋ろうと思っても全然言葉が出てこない有り様。これではお客様が来れるようになっても、受け入れ側の私の方が「今ちょっとムリっす!」な状況になりかねません!

 

という事で、海外からのゲストがさっぱりいないこのひきこもり生活(いつもの事?)を英語勉強の時間に充てたいと思います!

 

まずは久しぶりの【海女英語】

今日最初に疑問に思ったのが「カマド(=囲炉裏)って英語でなんて言うんだっけ?」という事。

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先日修理したカマド

 

いつもは、

" 'Kamado' is a place where we Ama divers make a fire inside the hut, and we sit around the fire to warm our bodies."

(「カマド」は私たち海女が小屋の中で火を焚いて、火の周りに座って身体を温める場所です。)

と言うように、その物の用途や目的を補足して「こういうものです」と伝えていたのですが、こうバチッ!と英語でそれっぽい単語ないのかしらと探していたら、3つほど言葉を見つけましたのでご紹介します。

 

 

 

① fire pit [ファイヤー・ピット]

fire pitは知人の通訳案内士さんが「私はこれを使うよ」と教えてくれた単語です。

 

地面の上で焚火をするためのもので、火の周りをレンガや石、金属製のもので囲み、火が風で消えたり他へ燃え移らないようにした構造の物だそうで、たしかにこれが一番それっぽい単語です。

 

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Photo by Sarah Brown on Unsplash

② camp fire [キャンプ・ファイヤー]

こちらは屋外でキャンプをする際に起こす火の事。火を起こす目的は調理、温め、灯り、外敵や害獣を寄せ付けないようにするなどがあります。

 

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火を起こす目的など考えると、ちょっと海女小屋の「カマド」とは違うかな・・・

 

③ fire ring [ファイヤー・リング]

fire ring というのは火の回りに石を積んだり金属で囲いをしたりする構造の事を指したり、またはその囲いとなる石や「金属の輪っか」自体の事を指します。

 

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Photo by Tim Gouw on Unsplash

こちらも①のfire pit 同様、火が消えないようにしたり燃え移らないようにするための物だそうです。

 

通常、 fire ring と言うと構造ではなくこの「金属の輪っか」を指すことが多いようです。

 

ただ fire ring で検索すると、「火の輪っか」(サーカスの火の輪くぐりに使われるあんなの)や「火をモチーフにした指輪」の画像が出てくるので、あまりネイティブには親しみのない言葉なのかもしれません。

 

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"firering"で検索した結果

 

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①の fire pit [ファイヤー・ピット]が最有力だと分かりましたので、今後は「カマドとは fire pit の事だ」と説明しようと思います。

 

よりイメージがしやすいように、indoor fire pit [インドア・ファイヤー・ピット](=屋内のファイヤー・ピット)と言おうと思います。

 

これに先んじて紹介した説明文を追加して、カマドが海女にとって海で冷えた身体を温めたり、干物やお餅を焼いて食べたりするのに使われるんですよ、という事を補足出来たら、カマドを初めて見る方でも「ああ、なるほど」と理解してもらえるかと思います。

 

あ!大事な事を忘れていました!!

 

海女がカマドで火を焚く理由の一つとして、魔除けの意味があります。

あまり知られていませんが、とても大事な事なので書いておきますね。

 

海女が海に入る前に火に当たる事で、海に棲む魔物から身を護る事が出来ると信じられています。(この『海の魔物』の概念についてはもう少し色々な海女さん達の話を聞いて整理しないといけないと思っていて調査中ですが、なんとなく「こういう存在」というのが掴めかけています)

そのため石鏡では(余所の地域は知りませんが)真夏の気温40度超えのあっつい日でも、小屋の中で火を焚きます。

 

ほんの小さい火で良いので、というかボウボウ燃えたら地獄の暑さです、少しでも火をつけて魂を清めてからでないと海に入ってはいけません。と、老齢の先輩海女から習いました。

 

この作法は後世まで残しておかないと、と思っています。

 

英文例:

" Every Ama Hut has one indoor fire pit, called 'Kamado', in the centre. We Ama divers sit around the fire and warm our bodies before and after diving.

We use the fire for cooking, warming our bodies, and also it is believed that the fire protects our souls from demons in the water.

So, even on the extremely hot mid-summer day, we have to make a fire, just a small fire is fine, before we go into the sea. It is one of our important traditions."

 

日本語訳:

どの海女小屋にも中央にカマドがあります。

私たち海女は火の回りに座り、漁の前と後には火で身体を温めます。

私たちは料理をしたり、身体を温めるのに火を使うだけでなく、火は海に棲む魔物から私たちの魂を護ってくれると信じられています。

そのため、真夏の恐ろしく暑い日でも、小さい火でいいのですが、火を焚かねばなりません。これは私たちの大切な伝統の1つなのです。

 

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海女小屋でくつろぐ海女